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ボイド率

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ボイド率

英語名 Void volume fraction
読み方 ぼいどりつ
解説 CFRPにおけるボイド率とは、CFRPの内部に存在する空隙(ボイド)の割合を示す指標。
CFRPは炭素繊維と樹脂(マトリックス)から構成される複合材料であり、製造プロセス中に樹脂が完全に繊維間を充填できない場合や、プリプレグの気泡や揮発性物質(水や溶媒など)が取り除かれない場合にボイドが発生する。
ボイド率は、材料の品質や性能に直接影響を与える重要なパラメータである。
ボイド率は、以下の式で計算される。

ボイド率 (%) = [(理論密度 - 実測密度) / 理論密度] × 100

理論密度:CFRPの構成材料(炭素繊維と樹脂)の密度から計算される理論的な密度
実測密度:実際に測定されたCFRPの密度

ボイド率が高い場合、CFRPの性能に以下のような悪影響を及ぼす。
機械的強度の低下:ボイドが存在すると、応力集中が発生し、引張強度や圧縮強度が低下する。
疲労耐性の低下:ボイドが疲労亀裂の発生源となり、疲労寿命が短くなる。
耐環境性の低下:ボイドがあると、湿気や化学物質が浸透しやすくなり、耐久性が低下する。
剥離のリスク増加:ボイドが層間剥離の原因となり、層間強度が低下する。

一般的に、CFRPのボイド率は1%以下が望ましいとされている。
航空宇宙や自動車産業などの高性能用途では、ボイド率をさらに低く抑えることが求められる。