プリント基板(PCB)は、電子機器の心臓部ともいえる重要な部品です。高密度化・高精細化が進む中で、その製造工程には高度な技術が求められます。当社は、精密な露光技術を活用し、プリント基板製造における品質向上に貢献しています。
本ページでは、プリント基板がどのように作られるのか、参考となる一工程をご紹介します。
工程1
レジスト塗布
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プリント基板の作り方をご紹介します。パターニング工程はプリント基板上に導電性の配線を形成する作業を言います。
ドライフィルムレジストとは何ですか?
ドライフィルムレジスト(DFR)とは、露光された部分が硬化する感光性のカバー付きフィルムです。
基材ってどのような材料ですか?
基材は紙、ガラス布、樹脂などの有機材、またはガラスなど無機材でできたもので、プリント配線板や半導体チップを積層、封止する補強材料です。
工程2
露光
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感光性レジストフィルム表面に対して、描画する回路パターンデータを準備。レーザーダイオードのUV光によって、回路パターンを照射、露光させます。
UV光って聞いたことあるけど・・・
UV光は紫外線のことです。通常の光(可視光)ではない特別の波長の光を使います。
「露光させる」ってどういうことですか?
露光とは回路パターンの光を当ててレジスト表面を感光、硬化させることです。
描画する回路パターンデータって何ですか?
プリント基板に設ける配線回路をデータ化したもので、配線導体を緑と黒で表したものです。ガーバーデータとも呼ばれます。
露光装置の製品ページはこちら
工程3
現像
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「露光」のあとで、光の当った部分のレジストは硬化し当らない部分(未露光部分)は硬化しません。特殊な溶剤の中に入れて、未露光部分のレジストを除去します。これを現像と言います。
現像って写真の現像と同じ?
現像は紫外線があたったところを残して、他を除去することです。写真の現像と原理は同じです。
レジストって言葉、初めて聞きます・・
レジストとは導電性の配線を形成するために必要な銅箔を保護する目的で使われる皮履材料を言います。
工程4
銅めっき
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アディティブ工程ではシード層を呼び水に銅めっきをかけます。
これにより、基板の上に新たにめっき配線の下地を作ります。
アディティブ工程って何ですか?
アディティブ工程は従来の銅部分を配線として用いるよりも、より細かな配線を製作することに適しています。
シード層って何ですか?
めっきを掛ける部分にあらかじめめっきの下地を敷いておきます。
これにめっきが接合して、より細線でしっかりした配線を形成することができます。
工程5
レジスト剥離
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レジストを剥離して元々敷いていたシード層をむき出しにします。
工程6
フラッシュエッチング
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必要のないシード層を除去します。
その際にはめっきも同様に削られますが、これにより新たに形成した配線も磨かれてより良い形に成形されます。
エッチングって削ることですか?
エッチングは、板の上の不要な銅を化学的に除去する方法です。
どうやってシード層を除去するの?
それは、化学薬品を使って腐食作用を応用した表面加工技術を使います。
工程1から見てみましょう。
工程1から工程6をアニメーションで表示しています。
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